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理事長対談

トップリーダー対談 山形県農業協同組合青年組織協議会 会長 小南賢史氏 × 第54代理事長 佐藤友介
2020年05月14日

対談日:2020年2月27日(木)

鶴岡市は歴史と食文化を背景に、2014年に「ユネスコ食文化創造都市」に認定されております。今日まで魅力ある地域として注目されているのも一次産業の強さにあります。
次世代の一次産業を牽引するトップリーダー 山形県農業協同組合青年組織協議会会長小南 賢史氏と対談する。

理事長:はじめに、協議会についてお聞かせください。どのような活動をしているのでしょうか。

小南会長:協議会は各地区で部員が活動する中で出てきた意見をまとめ、全国の組織に伝えます。また、要望活動を通して、わたしたちの営農活動にプラスになるような活動を行う団体と考えていただけるとありがたいです。その他にも、農業関連イベントでPRを行い、一般市民に青年農業者の存在を認知していただく活動も行っています。

理事長:若手の一次産業に関わる方々の親睦を図るだけではなく、一次産業自体も良くしていこうということなんですね。

小南会長:そうです。

理事長:具体的にはどのような活動になるのでしょうか。補助金等に対する働きかけもあると思うのですが。

小南会長:様々ありますが、主だったものとしては農家の支援があります。2019年のお米の収量は計画通りでしたが、2018年は冷夏の影響により、非常に少ない収量となってしまいました。このように異常気象が原因で収入が少なくなってしまった農家を救済するため、各種団体に申し入れをし、法的にも認めていただくといった活動を行いました。また、農業環境を少しでも良くするため、水路などの周辺環境の維持整備に関しても若い人を集め、新たな試みを提案しています。

理事長:会長ご自身も自分の畑や田んぼを持っていらっしゃいます。家業としても大変お忙しいでしょう。そんな中で、農業だけではなく一次産業全体をより良くしたいという熱い想いを持ちながら、協議会の会長職を務めています。もちろん家庭やプライベートもある中で、多忙を極める会長職をやって頑張ろうという想いはどこから生まれてくるのでしょうか。

小南会長:農業は一人でやっていけるものではないと考えております。地区や県内エリアで団結する、時には全国で団結する必要があります。その足がかりの一つが農協です。農協という組織に所属して必要な範囲で要望しながら農業経営していかないと、農業自体が成り立って行かないなとつくづく感じます。つまり自分たちが今のうちから勉強しなればいけないことだと思います。鶴岡でこれからも農業をやっていく事を考えると、若いうちに勉強する事は、自分の為、地区の為みんなの為にもなってくる。わたしはそこに意義を感じておりますし、何よりもやっていて楽しいので、やらせていただいてます。

理事長:会長からは利他の精神を感じますね。

テーマを変えます。現在、どの業界も人手不足が問題視されています。一次産業も若手が少ないと言われていますが、この地域を見てどう感じますか。

小南会長:全国的に見ると山形県は新規就農者が多いんです。山形県は県民性として農業に対して理解があるから、他県と比べて農業しやすいのだと思います。安心して農業ができる環境の中で、もっと農業を理解していただいて、我々のファンになって貰いたいという想いがあって今の活動をしています。そういう環境づくりが若手の農業者の意欲向上につながると考えます。ただ一口に農家といえども、一人で50ha(※)程の広範囲を管理している人もいますし、法人経営していて資金繰りで苦労することもあります。農産物の価格も違うから博打みたいなところもあります。

※1haは100m×100m。東京ディズニーランドで約50ha。

理事長:個人でやるのと法人化させるのとでは、それぞれメリット・デメリットあると思います。将来どうしようかと考えている若手農業者に対してどのようなアドバイスをされますか。

小南会長:個人経営のメリットは、時間を自分で自由に使うことができるところではないでしょうか。デメリットは、失敗したりなど不意に売上や利益が減ったときは自分ひとりや家族で済みますがダメージが大きいです。

法人経営となると従業員を雇うことになるので、給料の支払義務がありますし、社員全員の家庭のことも当然考えないといけません。

博打みたいだと先程お話しましたが、不確定要素がある程度ある中では、毎月の資金繰りも大変になってきます。当たり前ですが、ものを売ったら代金の回収までしっかりやらないといけない。そういったことを考えて出来るようになれば法人化のメリットが出てきます。そして、法人化の一番のメリットは税金と補助金だと思います。

理事長:というのはどういったことでしょうか。

小南会長:法人化すれば条件付きではありますが消費税の納税免除を受けることができます。それだけでも大きいですが、個人にかかる所得税と法人税の税率の違いで、節税になる場合もあります。また、補助金には法人化が要件に入っている場合も少なくありません。金融機関からの融資も受けやすくなります。

理事長:なるほど。お話を聞く限り一方でリスクもありますね。長期的に社員を雇用し続ける必要がありますし、効率の改善や売上高もキープしていかなければならないでしょうから。

小南会長:キープしていくだけではなく、年々伸ばしていかないといけません。数年後の計画を策定することが要件になることもあるので。

理事長:経営センスみたいなものも求められますね。

小南会長:求められます。例えば人を雇用する能力がある人も無い人もいます。つまり、人手不足と言われている中には、農業者がうまく人を使えていないという問題もあると思うんですよ。そして、この経営センスは若いうちから学んでいかないと身につかないことだと思います。そういう意味では、ここ鶴岡は若手農業者が多いというメリットがあるので、彼らが今から苦労するのはいいことだと思います。現在は農業関連のビジネススクールなど勉強する機会は沢山ありますから、そういう所で経営者とはどういうものか学んでもらえればいいなと考えています。

理事長:鶴岡青年会議所では多くの事業を行っているのですが、今年は赤川花火大会が30回の周年事業、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)建設促進とまちづくりを考える日本海夕陽ラインシンポジウムを鶴岡の地にて開催を計画しております。日沿道が繋がれば、東北自動車道等を使うより日本海側を通って関東方面へ行った方が、移動時間の短縮が期待でき、農作物の供給においてもメリットがありますので、一緒に応援よろしくお願いします。市民も巻き込んだまちづくり・みちづくりを進めていくためのアドバイスをいただけますか。

小南会長:日沿道はインフラ整備ということで非常に期待しています。農業界でも庄内は昔から「陸の孤島」として全国的に有名です。それを払拭するためにも青年会議所には頑張ってほしい。でもそれだけではなくて、できれば住民全体として、みんなの総意として推進していきたい。農業界だけではなくみんなの夢としてやっていく。一般の消費者の生活としてどう役立っているのかをアピールすることが大事だと思います。例えば、USJ(※)まで今までより何分程時間短縮になるなど、わかりやすいメリットをPRして若者にも広げてほしいです。

※ユニバーサル・スタジオ・ジャパン:大阪府にある大規模テーマパーク

理事長:おっしゃる通り、若者が興味を抱くようなPRが良いですね。

理事長:発信してほしい活動はありますか?

小南会長:フードドライブといって、家庭に余っている食材をこども食堂などに提供する取り組みを県で計画しています。県内には約15か所のこども食堂があります。野菜には鮮度の問題もあるので、どうやって提供していくか難しい問題です。例えば実際にどれくらいの量が必要か、何曜日に必要なのか、納入場所はどこなのか、など。こども食堂側からの要望をすり合わせています。食料飽和時代の中でロスになってしまうものを困っている人に少しでも行き渡らせるようにしたいと思っています。これから広めていきたいですね。

理事長:良いですね。青年会議所でもSDGsを推進しているが、ゴール番号に『貧困をなくそう』があり、互いのマッチング事業を行いたいです。

小南会長:私も大賛成です。農産業はSDGsに最も近いと思っています。

理事長:直接ドストレートですよね。

小南会長:これから先は農業をグローバルとローカルで上手く見分けていく必要がある と思います。是非フードドライブのような具体的な取り組みの中で皆さまには興味を持ってほしいですね。

理事長:SDGsも会社の方針だからとバッジをつけている人が多いです。実際、どのようにステップアップしていけばいいか悩んでいる企業、団体も結構多いと思います。青年会議所も同じでSDGsについて学んだのですが、これからそれをどう生かしていこうかというところで考えが詰まっているところがあります。問題、課題を解決させるような秘策やコツがあれば教えていただけますでしょうか。

小南会長:コツはないですが、小さなことからコツコツしかないと思うのですよね。無駄な電気は使わないとかそういった小さなことですよね。

理事長:繰り返し繰り返し自分ができることをやって進行形で続けていくという事ですね。

理事長:本日は青年会議所にも、JA青年部にも所属している本間諭委員と鈴木俊将副委員長のお二人が参加しております。小南会長から二人に何か激励の言葉をいただけませんでしょうか。

小南会長:異業種交流しながら相手の立場や自分の立場を知るということは大事なので、 是非頑張って続けてもらいたい。私は青年会議所には入らなかったのですが、ロータリー クラブの青年組織であるローターアクトクラブに入って活動させてもらったこともあって勉強なりましたし、異業種交流をする中で考え方や話し方も洗練されました。互いにぶつからないと磨かれない、成長できないと思うので、色んな人と出会って経験を積み山形や鶴岡の未来のために頑張ることができる人材になってもらいたいです。

理事長:本日は本当にありがとうございます。今後ともパートナーシップも含めてご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。


鈴木副委員長からの感想

鈴木:青年会議所とJA青年部と所属させていただいている中で僕が一番意識していることはネットワークです。小南会長の話の中にもありましたが、1人でできない事は大いにあるので、そのときに何かを解決するためにはJAだけではなく異業種も含めた中での青年組織のネットワークってすごく大事だなと思っています。そういう想いもあり、JAと青年会議所を繋げたいと思い今回の対談の場を企画させていただきました。地域の担い手同士、色々と連携取ることができたらと思っているので、これで終わらずに今後色々と両団体が一緒にやることができたら良いと思います。

本間 諭委員より

本間:僕は、まだ先輩方に食らいついて行くので精一杯ですが、その中で色んな考え方を取り入れて仕事として表現出来たら良いなと思っています。また青年会議所の活動においても、多くの業種の人と色んなことで連携して地域が発展していけたら面白いだろうなと感じてます。その為に勉強させて頂いてる途中なので今後とも宜しくお願い致します。


対談相手

小南賢史(コミナミ タカシ) 
山形県農業協同組合青年組織協議会 会長
作付けは、水稲・枝豆。

対談協力

本間農園 
代表者 本間 諭(ホンマ サトシ)
公益社団法人鶴岡青年会議所 平成31年入会 総務広報委員会委員
JA鶴岡青年部 北支部長
鶴岡工業高校を卒業後、就職。3年前に退職し、家業を継ぐ。
作付けは、水稲・枝豆・苺・きくらげ・青こごめ
鶴岡青年会議所入会のきっかけ:事業を行うにあたり、より多くの人を知りたいから。

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