2022年度方針

理事長所信

はじめに

鶴岡青年会議所は昨年55周年を迎えました。これも偏に、修練、奉仕、友情の三信条のもと、常に高い志を持ってよりよい地域になるために行動し続け、私たちに歴史と伝統を継承した先輩諸氏、行政や関係諸団体のご協力と地域の皆様のご支援のおかげです。

私達は地域社会の発展を目的に運動を展開していますが、2020年から今もなお終息していない新型コロナウイルスの影響で、当初計画していた事業が思い通りにできない状況が続いています。しかし、前代未聞の状況下の中でも、環境の変化に対応するために知恵を出し合って「考動」する機会を得ているとも捉えられます。様々の予期せぬことが起こりますが、時代に即した方法で柔軟に対応する適応力こそ今後必要な能力だと思います。社業や地域社会の起こりえる課題に向き合い、ピンチはチャンスに繋がるという前向きな発想で常に挑戦し、歩みを進めることが必要です。

公益社団法人 鶴岡青年会議所
第56代理事長 佐藤 友昭

2022年度は課題解決をテーマに、5つの柱で事業を行います。

  • 青年経済人として成長するためのビジネスの向上
  • 協働による地域の活性化
  • 組織の絆を強化
  • 赤川花火大会の開催
  • 持続可能な組織であるために会員拡大の強化

時代が目まぐるしいスピードで進んでいく中で、私たちが未来を見据えて新しい価値観で成長する事で社業の発展につながり、地域を巻き込んで協働することにより、地域活性の効果を高めることができると思います。

55年間の歴史や伝統を守りつつ時代に即した組織へと変革し、想いをつなぎ、輪をつなぎ、持続可能な未来へとつなぎます。

ビジネス力の向上
2010年から2015年まで鶴岡市の人口は約7,000人減り、2015年から2020年の5年間で約8,000人減っています。そして今後5年後、10年後も同じように人口減少は進んでいくといわれています。人口減少によって社業にマイナスの影響がある企業は約80%。影響が特にないという企業は約10%というデータがあります。人口減少に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、今までの常識は覆され、当たり前だった日常が当たり前ではなくなり、様々な業種に影響が出ています。一方でデジタルの進化に伴い、仕事の効率を上げることができるようになり、新たなビジネスチャンスがあることも事実です。私たちが明るい豊かな社会に向けて活動するためには、社業を発展させることが必要不可欠です。今こそ5年後10年後を見据えて、社業を発展させるために、何が課題で、解決するためにはどのような事ができるのかを考える機会が必要です。
協働から生まれる地域活性
鶴岡市では高校卒業後約60%の方が県外に転出しているというデータがありますが、また鶴岡で暮らしたいと思ってもらうには地域の課題も魅力も含めて郷土愛の情勢が必要です。地方には地方の魅力はありますが、一方で仕事や教育、娯楽面でも都会に住んでいれば経験、体験できることが地方に住んでいるとできないという事も沢山あるのが現状です。このような課題を解決するためには発信の効果を最大限に発揮できる影響力が必要です。スケールメリットやネットワークを活かして、地域のために活動している企業、他団体、行政、学生などと協働し、なるべく多くの人にこの地域の魅力を伝えて郷土愛、地域愛を醸成する事、そして普段はなかなか経験できない事を経験できる特別感が必要だと思います。強みや個性を活かしてパートナーシップを形成する事で一体感を高めて共創し、影響力を高めて地域活性化の原動力となります。
組織の絆を高める
近年、時代の変化や環境の変化で人と人との交わり方が変わってきました。交流の機会が激減し、交流の仕方もデジタルの進化により、リモートで仕事や会議をすることが増えてきました。様々な方法でコミュニケーションを取れるようになったことは仕事や会議の効率を上げる事につながっていると思いますが、心の距離が離れないような組織づくりが必要です。志を同じくする者同士が、同じ方向を向くために理念を共有し、時代に合った方法で組織の絆を深める機会を創出します。また、青年会議所のメリットとして鶴岡だけでなく、県内外、更には世界中のメンバーと交流の機会を持てるチャンスがあります。各種大会に積極的に参加する事で気づきを得る事も、より良い組織へとつながると思います。さらに、40歳で卒業するメンバーのこれまでの活動に対して感謝の気持ちを伝え、情熱と志を継承する事で次年度以降の青年会議所活動の意識向上を図り、持続可能な組織へとつなげます。
赤川花火大会の開催
赤川花火大会は、 先輩方が「感動日本一」を掲げて今まで築きあげてきた事を継承しつつ、更に発展できる方法を模索し、地域の方々のご協力のもと実行してきたことで、今では全国的にも評価の高い花火大会の一つとして成長することができました。しかし2020年は苦渋の決断で中止になり、2021年は例年通りの開催ではなく、30日間に渡っての分散開催とさせていただきました。大規模な花火大会を2年連続で開催できなかったことは残念でしたが、知恵を出し、頭と足を使って初めての開催方法で挑戦したことは、市民の方達からも多くの感謝のお言葉を頂戴しました。現在も大規模な集客イベントに様々な制限がある状況の中、花火大会を開催する目的を明確にし、時代に合った開催方法を今一度考える必要があります。また、例年通りの開催ができなかった事によって、赤川花火大会の運営に関して経験が浅いメンバーが多数いる中で、赤川花火大会が地域にとってどのような影響を与えているのかを検証し、どのような運営方法で開催しているのかを共有する事が重要です。見ている人に笑顔と元気を与え、運営を通して私達の成長へとつなげ、地域の誇りである赤川花火大会を継承します。
会員拡大
現在、 鶴岡青年会議所のメンバーの約6 5%は3 5歳から3 9歳までの年齢層で構成されています。 近年は会員拡大活動が成功し、 会員数は増えていますが、 卒業まで5年以内のメンバーが多くいるため、 2 0代や3 0代前半の会員を増やさないと会員数が減少していくことが予想されます。 また、 女性のメンバーは全体の1 0%未満となっており、 ジェンダー平等の観点からも女性の活躍を促進している現代社会において女性比率が少ないことが課題であると考えます。 これからの組織づくりとして女性が活躍できる環境づくりは必須であり、 魅力的で誰もが参加しやすい多様性のある組織になるための検証をし、 変革が必要です。 会員数の減少は私達の運動に人的な面でも財政面でも大きな影響を及ぼし、 スケーメリットが少なくなれば組織の魅力も薄れてしまいます。 鶴岡青年会議所の活動をきっかけに、 この地域をよくしたいと思える人を増やし、 地域発展に貢献できる組織として影響力を高めます。
厳粛な組織運営とブランディングを高める広報活動
公益社団法人として効果的な事業を行うために、 定款及び諸規定に基づいた質の高い理事会運営と、 公益会計基準を遵守した財務執行を行います。 また、 鶴岡青年会議所の事業の効果を高めるためには、 どのようなメンバーが所属していて、 何のためにどのような活動をしているのかをもっと地域の方に認知していただき、 共感を得る必要があると思います。 デジタル化が進む中、 SNSで事業の周知や報告などの発信に力を入れていますが、 SNSはリアルタイムで素早くできる発言できるメリットがある反面、 情報を受け取る方が限定されるという特徴もあります。 SNSでの発信以外にも様々な媒体を使って発信することや、 青年会議所の事業の発信だけではなく、 興味を引くような地域の魅力やメンバ ーの企業情報などを発信して、 地域の方々からの共感と信頼を得る事が大事だと思います。 事業の効果を高め、 更にはこの組織で一緒に活動をしてみたいと思っていただけるように鶴岡青年会議所のブランドカ向上を図ります。

むすびに

「全ての出来事には意味がある」今目の前で起きている出来事も、人と人との出会いもみんな起こるべくして起きていて、出逢うべくして出逢っていると思います。乗り越えないといけないような困難が起きた時、それは自分にとって必要な修練で、解決をするために考えて「考動」することで自己成長につながります。それを仲間と共に組織で行えば友情や奉仕の心が強まり、組織の絆が深まります。更に組織の枠を超えて協働することで課題解決の効果は高まります。このような機会やチャンスがある事が青年会議所の一番の魅力だと思います。人の心を動かすのは人の心です。全てを肯定し、意味を考えて一人一人が意識変革を行う事が、より良い地域のための原動力になると信じています。私達の活動を支えてくださっている家族、企業、行政、関係諸団体の皆様に感謝の気持ちをもって歩みを進めましょう。持続可能な未来に向かって。

2022年度スローガン

「Solution」~持続可能な未来へ~

基本理念

私達は時代の変化とともに起こり得る課題と向き合い、
解決するために考動し、協働し、持続可能な未来を創造します

基本方針

  1. 青年経済人としてのビジネス力の向上
  2. 協働から創出する地域活性
  3. 絆を深める組織交流
  4. 時代に即した赤川花火大会の構築
  5. 未来を担う人材育成と会員拡大
  6. 組織ブランドを強化する広報活動

事業計画

  1. 社業の課題を顕在化して解決するビジネス力向上事業の実施
  2. 地域、諸団体と連携し協働から創出する地域活性事業の実施
  3. 地域、諸団体と連携し協働から創出する青少年育成事業の実施
  4. 組織の絆を深める各種式典の開催
  5. コミュニケーションを大切にした交流事業の開催
  6. 時代に即した赤川花火大会の開催
  7. 未来を担う人材育成のために会員拡大の実施
  8. 運動の効果と認知度を上げる広報活動の実施

年間スケジュール

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