2025年度方針

公益社団法人鶴岡青年会議所 2025年度理事長所信

2025年度理事長
白幡 徳明

はじめに

鶴岡青年会議所は1967年に全国で343番目の青年会議所として設立され、これまでに先輩諸兄姉の熱い想いを受け継ぎ、英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会の実現を目指し、運動を展開してまいりました。

私も熱い想いを受け継いでいく一人として2018年に入会しました。当時は青年会議所がどのようなことをしている組織かわかりませんでしたが、30歳を目前とし、新たな環境に身を置くことで自己成長の機会を得たいという想いのもと入会を決意しました。入会してからは修練の連続でしたが、多くの仲間と出会い、支えていただきながらJC活動を続けてまいりました。

入会前は地域のために率先して行動してはいませんでしたが、入会してから様々な役職を担わせていただき、多くの仲間とともに運動を展開する中で、地域をより良くしていきたいという想いが育まれ自己成長と変化を実感していきました。 青年会議所では地域をより良くしていく運動の中で、私たちに成長と学びの機会を与えてくれます。それはときには苦難の連続でもあります。しかし、熱い想いを持ち挑戦し続けた結果、自分自身により良い変化をもたらし、この地域が笑顔あふれるより良いまちになるのです。私たちは創始から受け継がれてきた熱い想いを胸に抱き、仲間とともに挑戦し続けます。 明るく豊かな社会の実現へ向けて新たな一歩を踏み出していきましょう。

未来へと繋ぐ会員拡大

青年会議所は明るく豊かな社会を目指し、まちづくりを行う組織ですが、様々な活動を通して社業の中だけでは出逢うことのできない多くの仲間と出逢うことができます。年齢、性別、職業、価値観、個性の異なる仲間と一緒に活動することは自分の糧となり、自己成長と社業の発展へと繋がり、より良い地域社会の実現へと繋げられる価値ある組織だと考えます。

近年は全国的に会員数が減少傾向となっており、鶴岡においても同様の傾向となっておりました。そのような中で、2024年度においては多くの先輩諸兄姉やメンバーから協力をいただきながら、地道に会員拡大を続けることにより33名の新たなメンバーが加わり、その実績が認められ日本青年会議所が開催するAWARDS  JAPAN2024の拡大褒章部門において優秀な成果を収めたLOMとしてノミネートされました。 鶴岡青年会議所がより良い地域社会の実現を目指し、地域を牽引するリーダーとして成長する機会を提供できる価値ある組織であり続けるためには、より多くの未来の仲間を増やしていく必要があります。多くの仲間を迎え、奉仕・修練・友情の三信条の下で、年齢、性別、職業、価値観、個性の異なる仲間があらゆる垣根を超えて協力し合い、多角的な視点のもと、地域社会の課題解決にあたることができ、明るく豊かな地域社会を目指す第一歩に繋がると確信しています。

組織の未来を創る

鶴岡青年会議所は2026年度に創立から60年という節目と東北青年フォーラム主管青年会議所として東北各地会員会議所メンバーを鶴岡に迎える年を控えています。組織として新たな一歩を踏み出す2026年を目前にし、近年入会した経験の浅いメンバーが地域の課題を解決に導くことのできる人財に成長し、組織の一員として強く団結していく必要があります。

経験の浅いメンバーの成長の機会を組織全体の成長の機会と捉え、所属する一人ひとりが地域の未来を牽引するリーダーとしての資質を向上させ、自分たちがこの地域の未来を創るのだという熱い想いを持ち、JAYCEEとしてさらに成長していくことが、一人ひとりが自分自身に誇りをもった運動展開に繋がり、地域を明るい未来へと導いていきます。

地域の課題や様々な機会と向き合う際に、一人の力でできることには限りがあるかもしれません。しかし、地域を牽引するリーダーとして成長した個人が集まり、力を合わせ、同じ目標に向かって行動することで、何倍もの力を発揮できます。そのためには、私たちが目指すべき組織の未来と地域の未来を見据え、メンバー一人ひとりに共有し、同じ目標へと歩みを進めていく必要があります。 地域を牽引するリーダーとしての力を高めた個人が、同じ目標に向けて組織として一致団結することで大きな力が発揮されます。同じ志の下にメンバーが一丸となって笑顔あふれる未来を目指し歩みを進めていくことが、明るい豊かな社会の実現へと繋がっていくと確信しています。

地域の未来を創る

私たちが住み暮らす鶴岡市は日本海側に面し、三方を山に囲まれた庄内平野が広がる自然豊かで、歴史的にも魅力あふれる地域です。庄内平野の豊かな恵みがもたらす美味しいお米や旬の野菜、庄内浜から揚がる新鮮な地魚など食においても恵まれています。また、江戸時代の温泉番付にも名が刻まれた、開湯から1000年以上を誇る名湯が多くあります。さらには、大自然と先人たちの弛まぬ努力と研鑽により培われた豊かな食文化が世界的に認められユネスコ食文化創造都市として登録されており、世界的に注目される希望あふれるまちです。 鶴岡は人口減少と少子化という大きな課題を抱えています。その原因のひとつは、進学や就職で地域の外へ行った未来を担う若い人財が鶴岡に戻ってこない事があげられます。この鶴岡が持続可能なまちとなるためには未来を担う人財が外へ出る前に、世界に誇れる地域の魅力に触れ、鶴岡に住み続けたい、いつかまた戻ってきたいと想ってもらえる機会を作る必要があります。未来を担う若い人財が鶴岡の魅力と出逢い、鶴岡への愛を育む中で、鶴岡の発展に繋がる機会の提供を行えれば、若い人財の成長にも繋がります。未来を担う若い人財がこのまちに住み続けたいと想う意欲を高めることが人口減少を抑止する一助となると考えます。また、若い人財の成長は次世代の人財確保にも繋がり、笑顔あふれる鶴岡の未来へと繋がっていくと考えます。

愛し愛される花火大会に向けて

地域を豊かにしたいという想いから始まった赤川花火大会は、感動日本一を掲げてこれまで受け継がれてきました。今日では全国的にも高く評価されるほど成長を遂げ、世間での注目度がより高まっています。昨年に開催された第31回大会では地域内外に住む多くの方々と行政や諸団体、企業の皆様の温かなご支援とご協力の下、約5万人の観客を会場内に迎え入れ、花火を観た多くの方から感動と感謝の温かい言葉を頂戴し、成功裏に終えることができ、地域の誇りとなる花火大会として次の節目へと向けて歩み出しました。

赤川花火大会はこの地域に根差す事業の一つとして、地域のより良い発展へ寄与する事業として進化していくためにも、未来へ向けたビジョン構築していく必要があります。花火大会を通してできることを見直し、メンバーの力を合わせ多角的な視点を持ち今後の大会の在り方を再構築していくことが花火大会の未来へと繋がっていきます。また、行政や諸団体、地域の方々と連携し、運営基盤を強固なものにしていくことで地域により良い発展の機会をもたらし、持続可能な大会運営を行うことにも繋がります。 赤川花火大会は多くの方に笑顔と感動をもたらすことのできる事業です。感謝の気持ちを胸に、地域の方々に愛され、地域の発展に寄与できる花火大会としてこれからも歩みを進めてまいります。

公正な組織運営と積極的な広報活動

私たちは公益社団法人として運動を展開しており、定められた法令を遵守し定款及び諸規定に基づいたJC活動の運営と公益会計基準に基づいた適正な財務執行とコンプライアンスの遵守が求められます。これらを誠実に行うことは組織として活動をしていく上で土台となるものであり、社会的な信用力を高めるとともに、組織の円滑な運営へと繋がっていきます。

また、鶴岡をより良くしていく運動を行っても、それを広く発信をしていかなければ認知されず、より高い効果を発揮することができません。さまざまなツールを活用し私たちの運動や活動を積極的に発信することで、地域の方々からの認知度向上と社会的信用をさらに高める効果が見込まれ、鶴岡青年会議所の事業の効果を高めるとともに外部団体との連携強化へと繋がります。 日本青年会議所や東北地区協議会、山形ブロック協議会、各地会員会議所との連携や協力を行う中で多くの仲間と出会い気づきを得ることで、組織運営力の向上や運動の質を高めることもできます。より強固な運営の基盤を構築することが笑顔あふれる鶴岡の未来へと繋がっていきます。

東北青年フォーラム開催に向けて

本年は東北地区協議会へ委員長出向を初めとし、多くのメンバーを出向させていただいております。鶴岡青年会議所は2026年に東北青年フォーラム主管青年会議所という大役を控えている中で、東北地区協議会へ出向経験のあるメンバーや東北青年フォーラムへ参加したことがあるメンバーは非常に少なくなっています。

本年、出向を通して得た気づきや多くの仲間との出会いを、LOMへと還元してもらい、 青年会議所メンバーの成長へと繋げることで、鶴岡青年会議所は地域に必要とされる組織としてさらに進化することができます。 また、2026年度の東北青年フォーラムへ向けて、県内各地会員会議所、山形ブロック協議会及び東北地区協議会との密な連携を取り東北青年フォーラムが大成功に終えられるよう機運を高めてまいります。

結びに

次々と変化していく世の中で、地域を良くしていくためには、失敗を恐れず変化を恐れず挑戦し続け、絶えず成長することが大切です。この地域の未来を作るのは私たちだという熱い想いを胸に抱き、一人では困難なことでも仲間と心を合わせ、地域に住まう身近な人たちの笑顔が広がる明るい未来へと向けて挑戦し続けてまいります。 私たちは一人ではありません。多くの仲間とともにより良い地域を創っていきましょう。