公益社団法人鶴岡青年会議所
2026年度理事長所信
2026年度理事長
鈴木 譲

はじめに
本年、鶴岡青年会議所は創立60周年という大きな節目を迎えます。1967年の設立以来、先輩諸兄姉の熱き想いと行動は脈々と受け継がれ、地域の未来を支える運動の礎を築いてこられました。
私は宮城県仙台市で生まれ、2014年に祖父母の建設会社を継ぐため鶴岡へ移り住みました。地域を知るきっかけを得たいと思い、建設業界の先輩に誘われて2018年に入会しました。様々な仲間と出会い、共に活動する中で、多くの地域の魅力や可能性に触れました。鶴岡で生まれ育っていないからこそ見える強みや課題に興味を持ち、人口減少に直面する現状にもどかしさを感じる一方、誰かが動かなければ変革は生まれないという思いを抱くようになり、鶴岡青年会議所の理事⾧としてこの地域を多くの仲間と共に動かしていきたい、そして「共に変わる喜び」を分かち合いたいと強く思うようになりました。
鶴岡には、豊かな自然や文化、受け継がれてきた伝統があり、また「感動日本一」と称される赤川花火大会を育んできました。交通の不便や少子高齢化、担い手不足といった慢性的課題を抱える一方で、計り知れない可能性を秘めた地域です。各所に食や文化、祭りなど様々な魅力があり、魅力的な人々が地域を豊かにしようと運動を展開しております。私は鶴岡に来てからご近所の方々や会社の仲間、そして祖父母と共に歩んで来られた方々に様々なご支援や温かい言葉をいただき、都会とは違った豊かさや幸せを感じることができました。豊かな資源に囲まれ、多くの魅力を育んできたこの地域の最大の強みは他者を思いやり、支え合う「結の精神」にあると思います。今、我々に必要なことは周囲をよく見渡し、同じ志を持つ仲間を探し、協働による効果を確かめ合うことではないでしょうか。地域の魅力を含め多様な力が結集すれば、地域は必ず豊かに変わると私は信じています。
本年は60 周年という節目であると同時に、東北青年フォーラムの主管や赤川花火大会の更なる発展など、大きな挑戦の年でもあります。今こそ「結心‐けっしん‐」を胸に、地域と人をつなぐ力を確かめ合い、かけがえのない仲間と共に歩んでまいります。
信頼と共感を広げる組織運営
公益社団法人としての信頼性を高めるためには、法令遵守と適正な財務執行、定款や諸規定に基づいた誠実な組織運営が不可欠です。本年は60 周年を迎える節目にあたり、公正かつ透明性の高い運営を徹底し、組織基盤の更なる強化を図ります。
また、私たちの運動は、地域に広く知っていただくことで価値が増大します。メディアや広報ツールを積極的に活用し、共感を呼ぶ発信を行うことで、「鶴岡青年会議所の存在意義」を地域へ、そして全国へと伝え、共に歩みたいと思える仲間を増やしていきます。
笑顔あふれる組織づくり
JC活動は、仲間と共に挑戦し、支え合いながら成⾧していく場です。成果だけでなく、その過程を楽しみ、笑顔を大切にできる組織は、外から見ても魅力的に映ります。
本年は、仲間の挑戦や努力を称え合い、失敗を恐れず挑戦できる風土を育みます。笑顔あふれる組織だからこそ、地域から愛され、若者に憧れられ、未来を担う人材が育ちます。かけがえのない仲間と共に、笑顔で挑戦し、共に努力や功績を称え合える環境をつくってまいります。
新たな仲間を迎え、組織を拡充する
60 周年を迎える今、新しい仲間を迎えることは、組織の未来を切り拓く第一歩です。青年会議所の最大の価値は「出会い」にあると思います。社業や日常生活だけでは得られない多様な人との出会いが、自身の成⾧を促し、地域の可能性を広げます。
本年は積極的な拡大活動で多くの候補者と出会い、候補者に「一緒に活動したい」と思っていただけるようJC の魅力や地域貢献の素晴しさを伝え、時には我々の運動へと巻き込み、新たな仲間をどんどん増やしていきたいと思います。そして、巻き込んだ仲間が安心と満足感をもって参加できる環境づくりにも力を注ぎます。また、会員の拡充を目指すには取り組んだ活動や拡大に対する想いの引継も重要です。多様な価値観を尊重し合い、時代に寄り添った拡大を進めることで、持続可能で力強い組織を築いてまいります。
地域の魅力発信からはじまる未来
鶴岡には、ユネスコ食文化創造都市として世界に認められた食文化をはじめ、豊かな自然や歴史、受け継がれてきた地域の産業や文化、祭りや花火大会など、多くの魅力があります。これらの魅力を地域内外へ発信し、多くの人々とその素晴らしさを共有することで、その価値がさらに評価され、次世代にもその意義が理解され、想いが受け継がれていくことで、鶴岡は一層輝きを増していくと考えます。
近年、鶴岡の若者世代の転出は大きな課題となっていますが、その理由はこの地域に対するネガティブな感情だけでなく、異なる豊かさを求めたり、より多くの経験を積みたいという前向きな想いも含まれています。次世代には、そうした想いを大切にしながらも、このまちにどのような価値があるのかを理解し、魅力を発信する楽しさ、そしてまちの価値が高まっていく喜びを感じてもらいたいと思います。
その楽しさを経験した世代が、将来、鶴岡への郷土愛や誇りを抱き、「鶴岡に住み続けたい」「いつか戻ってきたい」と思うようになることでしょう。魅力を分かち合う輪が広がり、想いがつながることで、活気ある鶴岡の未来を創り出してまいります。
愛し愛される花火大会の推進
赤川花火大会は、全国に誇れる地域の象徴であり、私たちのまちの誇りです。その感動は世代を超えて語り継がれ、地域を一つにする力を持っています。しかし、「感動日本一」と称されるまでに成⾧し、全国的な知名度を得た今、これからも大会を持続・発展させていくためには、これまで以上に多くの理解と協力、そして地域が一丸となって大会をつくり上げていこうという意識の醸成が必要です。
そこで本年は地域の誇りとなる事業として盛大な花火大会の開催を目指すと共に、行政・企業・地域住民、そして未来を担う若者たちと心を結び、運営体制の強化と新しい地域参画の仕組みづくりを進めます。また、赤川花火大会が今後も地域から愛され、地域の誇りとして継続し続けるためにも、未来へのビジョンを持つことが大切です。様々な視点から大会の未来を考え、地域に求められる赤川花火の未来像を共有することが求められていると思います。
赤川花火大会は、多くの方々に感動と希望をもたらすとともに、大会を支えるすべての方々と感動を共有する特別な事業として、地域から愛され、より一層輝きを増していると思います。運営する人が誇りを持ち、観る人が心から感動できる、愛し愛される花火大会の実現へ、大きな一歩を踏み出してまいります。
60周年の歩みとその先へ
60年の歴史は、先輩方が積み重ねてこられた情熱と努力の証であり、私たちはその歩みに心から感謝申し上げます。しかし、60周年は決してゴールではなく、新たな挑戦の出発点です。これまでの輝かしい歴史は、私たちに自信と誇りを与えると同時に、未来への新たな可能性を示してくれています。私たちは、これまでの歩みに感謝を捧げるとともに、その想いを胸に、地域の方々と未来への志を共有しながら、共に運動を展開し、幸せな社会の実現を目指していくことが大切であると思っております。
そこで本年は、地域と共に歩んできた軌跡を振り返りつつ、連携と理解をさらに深めながら、培ってきた事業ノウハウやつながりを活かし、地域課題の解決や魅力の発信に寄与する運動を展開してまいります。そして、若い世代が挑戦し続けられる土壌を築き、「次の節目に誇れるJC」を目指して、10年、20年、その先の未来へと力強く踏み出してまいります。
鶴岡だからできる東北青年フォーラム
2026年、鶴岡は東北青年フォーラムの主管を担います。東北青年フォーラムは、東北6県の青年会議所メンバーを中心に、各地から関係者や来訪者を含めて延べ1,000名以上が集う大規模な大会であり、地域のリーダーや行政関係者、一般市民など多様な参加者が一堂に会し、東北の未来を語り合い、これからの運動へとつなげる場とともに、地域の魅力を堪能できる貴重な場となっています。この大会を主管するLOMにとっては、大きな挑戦であると同時に、地元の魅力を東北や全国へ発信する絶好の機会であり、他団体や各地青年会議所を巻き込み、連携を深める機会でもあります。
大きな挑戦だからこそ、まずは私たち一人ひとりがその意義を理解し、組織としてしっかりと準備を整えることが不可欠です。そして東北青年フォーラムにおいて鶴岡の様々な魅力を感じていただけるよう、鶴岡が誇る歴史・食・文化・伝統・芸能などを生かした企画を練り上げ、地域や東北各地の方々が心から楽しめる運動発信を行ってまいります。
また、我々が培ってきたスケールメリットを生かし、鶴岡青年会議所だけでなく、東北や山形の各団体や青年会議所を巻き込んだ企画を練り上げ、よりインパクトがあり、多くの方々に楽しんでいただける大会構築に寄与してまいります。「鶴岡だからできる」フォーラムを創り上げ、鶴岡、山形、そして東北全体の絆を強め、未来を切り拓く力を結集してまいります。
結びに
大きな挑戦の年だからこそ、お互いを思いやり、支え合うことが大切です。私たちが受け継ぐ「結の精神」を呼び覚まし、皆が笑顔で地域の未来へ歩んでいきたいと思います。
私は、地域に愛郷心や誇りを持ち、このまちをより良くしたいと願う人々が増えていくこと。互いを尊重し合い、同じ志を持つ仲間として、楽しく未来を語り合いながら暮らしていること。これこそが、この地域の幸せの形の一つだと思っております。
鶴岡の未来を担う若者たちが希望を抱き、挑戦できる社会を築くためにも、私たちは変化を恐れず、かけがえのない仲間と手を取り合い、笑い合いながら、新時代に向けて力強く進んでまいります。
